映画
120件該当しました。
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狂った果実 (1956)
- 監督
- 中平康
- キャスト
- 石原裕次郎, 津川雅彦, 北原三枝
湘南の別荘でひと夏を送る兄弟が愛と欲望に絡め取られ破滅へ向かってゆく。「太陽族」と呼ばれる若者の生き方を大胆な編集と斬新な映像感覚で描き、次世代の登場を鮮烈に印象づけた中平の代表作。興行的にも成功をおさめ、石原裕次郎をスターダムに押し上げる一方、日活の製作路線にも転換をもたらした…
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青空娘 (1957)
- 監督
- 増村保造
- キャスト
- 若尾文子, 川崎敬三, 菅原謙二
とにかく明るい増村の初期作品。主人公の小野有子が危篤の祖母に存在を知らされた実の母親を捜し求める物語でありながら、澄みきった青空のもとに展開される本作には全く湿り気がない。有子が継母の家で卓球に興じる場面は、すばやい編集を得意とした増村の長所が活かされている。哲学書を携行する魚屋…
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貸間あり (1959)
- 監督
- 川島雄三
- キャスト
- フランキー堺, 淡島千景, 桂小金治
大阪のアパート屋敷を舞台に奇妙な住人たちの騒動がスピーディーなテンポで展開される。原作者の井伏鱒二を怒らせたといわれる異色作だが、川島にとっては汚さの中から生きることの悲しさを浮かび上がらせようと「悲鳴」をあげたと語る思い入れの一作。「出来損ないのゲテモノ」と自分を恥じ、ついに逃…
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ビルマの竪琴 総集篇 (1956)
- 監督
- 市川崑
- キャスト
- 三國連太郎, 安井昌二, 三橋達也
戦争末期のビルマの戦線。敗戦を否定して戦い続けようとする部隊を説得に行った水島は、傷ついた身をビルマの僧侶に救われ、戦没者たちを弔うために異郷の地に留まることを決心する。終戦直後に発表された竹山道雄の児童文学に独自の解釈を加え、才気を抑えた正攻法な演出で戦争の悲惨さを詩情豊かに描…
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二十四の瞳 (1954)
- 監督
- 木下惠介
- キャスト
- 高峰秀子, 月丘夢路, 田村高広
瀬戸内海の小豆島に赴任してきた若い先生と12人の教え子との心の触れ合いを戦争という時の推移のうちに描き出す。ジャン・ルノワールの『河』(1951)に感銘を受けた木下は、それまでの自身の演出技法を意識的に遠ざけ、小豆島の変わらない美しい自然に対比させながら戦争の悲劇性を浮かび上がら…
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惜春鳥 (1959)
- 監督
- 木下惠介
- キャスト
- 津川雅彦, 山本豊三, 川津祐介
幼い頃に友情を誓い合った5人の青年。早春の会津若松で再会した彼らは互いの気持ちの食い違いに動揺する。木下の指導のもとで才能を開花させた「木下学校」の若手俳優陣が勢揃いした青春映画。白虎隊の哀史を重ね合わせながら、歳月の流れに敗れ、若き日の純粋さに別れを告げる青年たちの心の機微を繊…
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午後の遺言状 (1995)
- 監督
- 新藤兼人
- キャスト
- 杉村春子, 乙羽信子, 朝霧鏡子
実際の老優を配して晩年のテーマ〈老い〉と向き合う代表作。大女優蓉子が緑豊かな避暑地の別荘を訪れると、認知症を患う元女優の親友登美江もやってきた。そこへ別荘を管理する豊子の秘密も発覚し、老女3人の人生が交差してゆく。チェーホフによる戯曲「かもめ」を下敷きにしつつ、軽妙なタッチで、生…
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生きる (1952)
- 監督
- 黒澤明
- キャスト
- 志村喬, 小田切みき, 日守新一
市役所の課長としてしがない生活を送る男が、自らの余命が僅かであることを知り、絶望の果てに人生を全うしようと奮闘し始める。本作で初めて試みられた脚本の共同執筆に手応えを感じた黒澤は、以降も橋本忍や小國英雄といった名脚本家たちとタッグを組み、数々の傑作を放っていく。2022年には、小…
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生きものの記録 (1955)
- 監督
- 黒澤明
- キャスト
- 三船敏郎, 三好栄子, 志村喬
年老いた男が原水爆の脅威に怯えブラジル移住を思い立つが、周囲の反対に遭い、次第に精神の均衡を崩していく。『醉いどれ天使』(1948)以降黒澤組の常連だった作曲家の早坂文雄が発した核実験への嘆きから物語が着想された。早坂は奇しくも本作撮影中に急逝し、黒澤を大きく落胆せしめた。複数の…
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乳房よ永遠なれ (1955)
- 監督
- 田中絹代
- キャスト
- 月丘夢路, 葉山良二, 森雅之
田中が監督として初めて女性脚本家と組んだ作品で、実在の歌人・中城ふみ子を描いた代表作。短歌に打ち込むふみ子だが、夫に裏切られ娘を引き取り実家で暮らすも、次第に体調を崩し、乳がんと診断される。病の悲壮感よりも、創作欲やふみ子の短歌を取り上げた新聞記者との恋愛など、主人公の生への渇望…
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月は上りぬ (1955)
- 監督
- 田中絹代
- キャスト
- 北原三枝, 杉葉子, 安井昌二
姉の結婚話を強引に進めようとする節子だが、いざ自分の話になると……。三姉妹の恋模様を斎藤良輔と小津安二郎による脚本をもとに描く田中の監督第2作。ユーモアと古都奈良の風情が見事に調和した作品で、開口部の多い日本家屋を活かした演出も冴えわたる。田中も「下働きの米(よね)や」の役で出演…
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東海道四谷怪談 (1959)
- 監督
- 中川信夫
- キャスト
- 天知茂, 若杉嘉津子, 江見俊太郎
鶴屋南北の歌舞伎狂言を原作とする。主人公の民谷伊右衛門は直助に殺人現場を目撃されて以来そそのかされるようになり、やがて元妻のお岩さえも死に追いやって呪われてしまう。怪談映画というある種の静謐さを求められるジャンルに、大胆な移動撮影が躍動感をもたらしている。赤い蚊帳が宙を舞い、折り…
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煙突の見える場所 (1953)
- 監督
- 五所平之助
- キャスト
- 上原謙, 田中絹代, 芥川比呂志
椎名麟三の短篇小説を映画化。東京の下町に暮らす中年夫婦が捨て子を預かり、下宿人の若い男女も巻き込む騒動となる。眺める場所によって本数が違って見える「おばけ煙突」をモチーフに、無名の人々のちっぽけな生から人間存在の不条理を描き出す演出が光る。高度経済成長期前の庶民の悲喜こもごもの暮…
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黄色いからす (1957)
- 監督
- 五所平之助
- キャスト
- 淡島千景, 伊藤雄之助, 田中絹代
自作初めてのカラー映画にあたり、色に意味を込めたいと考えた五所は、児童心理学に着想を得た物語を選択。中国抑留から復員した父親と馴染めない小学生の清は、奇妙な色彩の絵を描き、先生から心配される。こどもの視点を通して、戦争が家族に与えた傷跡と、戦後における家族の在り方を問い、アメリカ…
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近松物語 (1954)
- 監督
- 溝口健二
- キャスト
- 長谷川一夫, 香川京子, 南田洋子
江戸時代の劇作家近松門左衛門による原作を基にした、溝口畢生の悲恋物語。17世紀の京都。商家の使用人茂兵衛が、主人以春の若妻おさんの窮地を救うために金を用立てるが、二人は周囲から不義密通の罪を負わされる。逃亡の果て、男女は真実の愛に目覚めると、清々しい表情で刑場へ進む。階級差や家父…
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どん底 (1957)
- 監督
- 黒澤明
- キャスト
- 三船敏郎, 山田五十鈴, 香川京子
マクシム・ゴーリキーの同名戯曲を江戸の長屋に話を置き換えた骨太の人間ドラマ。監督・製作・脚本は黒澤明。 江戸の場末の棟割り長屋には、自堕落だがバイタリティあふれる人々が住んでいた。その中のひとり、泥棒の捨吉は大家の女房と密通を重ねていたが、本当は妹のかよに惚れていた。ある日、長…
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猫と庄造と二人のをんな (1956)
- 監督
- 豊田四郎
- キャスト
- 森繁久彌, 香川京子, 山田五十鈴
谷崎潤一郎の文学の精髄を伝える文芸巨篇。猫を異常に愛する男と、女たちの欲と嫉妬を描く。 芦屋で小さな金物屋を営む庄造は、甲斐性なしで、猫のリリーを異常なほどかわいがっていた。妻の品子はしっかり者であったが、庄造の母・おりんと合わずに追い出された。しかも、グレた現代娘の福子が、た…
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銀座化粧 (1951)
- 監督
- 成瀬巳喜男
- キャスト
- 田中絹代, 堀雄二, 香川京子
戦後の復興最中の銀座で女給として生きる女たちを成瀬巳喜男が哀愁を込めて描いた抒情詩的作品。「女」と「母」の両面を田中絹代が見事に演じている。 昔の愛人・藤村との息子を抱え、銀座で女給をしている雪子。ある日、昔の仲間・静江から上京する資産家の息子・京助の案内を頼まれる。観測所に勤…
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流れる (1956)
- 監督
- 成瀬巳喜男
- キャスト
- 田中絹代, 山田五十鈴, 高峰秀子
幸田文の同名小説を、『めし』『晩菊』に続いて田中澄江と井手俊郎が共同で脚本を担当し、成瀬巳喜男監督が映画化。柳橋界隈の花街を舞台に、芸者置屋で働く女中の目を通して、そこに集う女たちの悲喜劇を描く。出演は『愛染かつら』の田中絹代、『祇園の姉妹』の山田五十鈴、『浮雲』の高峰秀子、『晩…
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西鶴一代女 (1952)
- 監督
- 溝口健二
- キャスト
- 田中絹代, 山根寿子, 三船敏郎
第13回ベネチア国際映画祭で監督賞を受賞した溝口健二監督による古典文芸作品。 憎いのも男、愛しいのも男―男によって崩れ堕ちていった薄幸の女・お春(田中絹代)。凍てつくような冬の夜明け、厚化粧に身をやつした“惣嫁”と呼ばれる街娼のお春が羅漢堂に入っていく。五百羅漢の仏像に自分が関…
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宗方姉妹 (1950)
- 監督
- 小津安二郎
- キャスト
- 田中絹代, 高峰秀子, 上原謙
哀しくも美しい人間模様を小津安二郎監督が日本美を込めて描いた恋愛悲劇。小津監督が初めて松竹を離れて映画化した作品。 宗方家の姉妹、節子(田中絹代)と満里子(高峰秀子)の父・忠親(笠智衆)はガンを患い、養生生活を送っていたが、節子の夫で自堕落な日々を送る三村(山村聡)のことを案じ…
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噂の女 (1954)
- 監督
- 溝口健二
- キャスト
- 田中絹代, 大谷友右衛門, 久我美子
京都の色街・島原で置屋を女手一つで切り盛りしている初子。東京の音楽学校に通い婚約直前であった娘、雪子が自殺を図り、家へ戻ってくる。初子は年下の医者で思いを寄せている的場に娘を診せる。傷心の雪子であったが、いつしか親密となった的場に、母親の仕事のために自分の婚約が破棄されて自殺に及…